コスメやレストランなど、近年街には「オーガニック」という言葉が溢れています。当たり前のように使うようになった「オーガニック」ですが、その正しい意味を理解していますか?
今回は「オーガニックとは」という観点で、オーガニックを見直してみることにしましょう。
目次
オーガニックとは?
有機栽培とは?
オーガニック(organic)とは、「有機栽培」という意味になります。
有機栽培とは、化学肥料や化学農薬を用いず、有機肥料を用いて栽培する方法のことです。日本では、食品に関しては農林水産省が定めた基準を満たしたものだけが、「オーガニック」や「有機栽培」という表示ができます。
その基準とは、
- 化学合成の肥料や農薬を使用せず栽培している
- 畑の土にも化学合成の肥料や農薬を使用していない
- 遺伝子組み換えではない
- 種や苗も有機栽培している
などです。
特別栽培農産物とは違う?
気をつけたいポイントとして、オーガニックと特別栽培は違うという点が挙げられます。
特別栽培は通常の半分以下の量であれば、化学肥料や農薬を使用してもよいのですが、オーガニックは天然原料のものしか使用が許可されていません。一例を挙げると、微生物を有効成分とする殺菌剤やデンプン水和剤などです。
ちなみに、化粧品などは食品と違って明確な基準がなく、「オーガニックコスメ」という表示があっても、メーカーによって差がある状況です。

では、オーガニックコスメの基準とは一体どういうものなのでしょうか
オーガニックコスメの基準
実は日本だけでなく、国際的にもオーガニックコスメの統一された基準がないのが現状です。ただ、海外の認証団体はいくつか存在し、日本でも誕生しています。それらの基準にも多少差がありますが、大まかに見てみると、以下のようになります。
- 鉱物由来の成分はできるだけ使わない
- 動物成分は使わない
- 植物原材料の70%以上はオーガニック栽培のものであること
このように、徐々にコスメにおいても、「オーガニックとは」という基準ができつつあります。
国内のオーガニック認証マーク
本物のオーガニックであることを証明するマークがありますので、ご紹介します。
有機JAS規格認定
1999年に改正されたJAS法に基づいて生産・製造されたオーガニック食品につけられるのが「有機JASマーク」です。国産品でも輸入品でも、このマークを得た食品のみ、有機栽培やオーガニックの表示ができます。
日本オーガニックコスメ協会認定
2007年に環境NGO「アイシスガイアネット(IFOAM会員)」によって設立された一般社団法人です。消費者の立場に立って、独自のオーガニックコスメ基準を普及することを目的としており、認証コスメに「JOCA」マークを表示しています。

国内のオーガニック認証マーク
海外のオーガニック認証マーク
海外のオーガニック食品やコスメを選ぶ際に、参考になるマークを紹介します。
ECOCERT(エコサート)
1991年に設立された、フランスのトゥールーズを本部とする国際有機認証機関です。認証件数は世界トップクラスで、世界各地に23の支社があります。
cosmebio Bio(コスメビオ)
フランスの非営利団体「Cosmebio」が認証したオーガニックコスメに表示されるのが、「Bio」マークです。「エコサート」とほぼ同じ基準となっています。
USDA Organic(ユーエスディーエー オーガニック)
アメリカ合衆国農務省認証のオーガニックマークで、コスメだけでなく、食品にも用いられています。日本の「有機JAS規格」にあたると考えて良いでしょう。
ACO(エーシーオー)
オーストラリアのオーガニック認定機関で、もともとオーガニック食品の認定を行っていました。その安全性には定評があり、口にしても問題ないレベルのコスメにのみ、認定マークがついていると言われるほどです。

海外のオーガニック認証マーク
情報が溢れ過ぎている現代で、オーガニックとは?と悩んだ時には、これらのマークを参考にするのがおすすめです。本物のオーガニックであれば、必ず認証マークがありますので、探してみてください。